そして、本作は名探偵Sherlock Holmesホルムズが主役を演じる探偵映画であるから、当然に「elementary」ということになろう。「ナンセンス」よりは、合理的推理能力が基本であるからである。因みに、よく言われて名台詞になっている「Elementary, my dear Watson.」は、あるサイトによると、Conan Doyleコウナン=ドイル氏の作品に一度も登場したことがないそうである。
何れにしても本作は、ゴシック・ホラー的おどろおどろしい雰囲気を未だ漂わせる19世紀末イングランドを背景として、犯人捜しの醍醐味は余りないのでこれは無理として、Hammer Film Productionsの大スターPeter Cushingが演じるところのSherlock Holmesなる人物の、殆んど「超人」の如き性格的特異性を「愉しむ」べき作品であると筆者は言いたい。